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熱中症 / Hyper Thermia

”熱中症”ってなに
高温多湿な環境に長時間いることによって、体温がうまく調節できなくなり、体内に熱がこもった状態。

「重症度分類(左)」および「古典的な病態分類(右)」(救急救命士標準テキスト10版より一部改変)

現在は「救急処置」、「受診」、「入院」が一目でわかる重症度分類(日本救急医学会)が多用されている。 以前使用されていた症状からみた分類(病態分類)と比較すると、「熱疲労」はⅡ度を中心にⅠ度およびⅢ度の患者さんも含まれる。

①熱失神
「立位姿勢による下肢への血流貯留」と「熱放散の目的の皮膚血管の拡張」によって、血圧の低下・脳血流の減少によって起きる眩暈や失神のこと。

②熱けいれん
多くの汗をかき、水だけを補給して血液中の塩分濃度が低下した時に起きる「けいれん」のこと。痛みを伴うこともあり。 めまい、頭痛、吐き気などの症状があれば、下記の「熱疲労」として扱う。

③熱疲労
多くの汗をかくことによって起こる「脱水」と「循環不全」による症状。 脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられる。

④熱射病
体温上昇のため、中枢機能に異常を来した状態。 意識障害(ぼーっとする、言動がおかしい、意識がない)が起き、体温調節機能が失われているため「外部からの冷却」と「救急救命処置」が必要な状態。

暑くなくても熱中症!?

〇高湿度
湿度が高いと、汗が蒸発しにくくなります。結果、体表面の温度が下がらず体内熱がこもり「熱中症」になります。

〇低湿度でも・・・
今度は汗が蒸発しやすいので「脱水」になりやすくなります。ここに高温が加わると熱中症になります。 多く汗をかけば血管内より水分とNaが下がり、更にNaがある細胞内へも水分が移動し血管内脱水になります。 こうなると、体温を下げるため体の表面で拡張した血管を流れる血液が少なくなり体温が下がらず、熱中症状が出ます。

すぐできる熱中症対策

〇「水分」と「塩分」を
水分をこまめに、塩分をほどよく。塩分が入っているスポーツドリンクや経口補水液は最適です。ただし糖分や塩分の取り過ぎには注意を。

〇「汗」をかく練習をする
汗をかき慣れない梅雨の時期に起きる「梅雨型熱中症」。梅雨になる前に運動をしたり、サウナをしたりと汗をかく練習をしておきましょう。 そうすることで汗で失われるナトリウム(塩分)も減らすことが出来ます。 これらの「暑熱順化(しょねつじゅんか)」は1~2週間程度かかると言われております。

〇「冷やす」
ほっぺた、まぶた、手のひら、足の裏を冷やす。これらは体温調節の役割があるAVA(Arteriovenous Anastomoses)血管が豊富な場所です。10-15度の冷やすことで体温を下げられます(5度以下では血管収縮し逆効果となります)。
また、シャーベット状の食べ物で深部体温を下げたり、帽子やクーラーや扇風機などで体表面温度を下げる努力も必要です。

下記の時は熱中症を注意

屋外 (日本生気象学会)

屋内;WBGT値の評価は上と同じ (日本生気象学会)

熱中症になりやすい人は?
高齢者(熱中症死亡者の約80%、65~75歳以上)→室内温度を28℃超えないようにする、脊髄損傷者(特に発汗機能の障害のある方)、幼児・学童、発熱・下痢・二日酔い・睡眠不足などで体調不良の方、肥満体型の方、基礎疾患(高血圧、心疾患、慢性肺疾患、肝臓病、腎臓病、内分泌疾患など)、寝たきりの方。

熱中症になったらどうするの
下図を参考に、まずは「冷所に移動し」「からだを冷却し」「水とNaを補給する」です。 そして一番上の図を参考に症状を見ていただき、必要であればクリニックや病院へ受診をしてください。

暑さ指数(WBGT)の活用欄 (環境省 熱中症マニュアル)

2024年6月より田町駅・三田駅近くのクリニックとして、グランパーク田町の地下1階ウェルシア内に、MRIおよびCT併設のクリニックを開業させていただくことになりました。ベッドも用意し点滴も可能な施設です。地域の方々が利用しやすいクリニックを目指し頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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